此他人の
骸を仮る点の脱落したらしいのが、小栗の蘇生を複雑に考へさせる。
なおかつ、良人の家にあるとすれば、五十年、六十年の後には、枯木の倒れるように、空しく
骸となって失せねばならぬと思う。
そして今朝はもう冷たい
骸となって附近の海に愛用のヨットと共に漂っていたのだ。
そして、胃袋を開いて細かに検すると、青虫の
骸がその山女魚や岩魚の胃袋にも、数多く入っていた。
身には片布をだに着くるを允さず馬上にして城下に曝す、牽きゆくこと数里、断崖の上より擲ちて死にいたらしむ、臭
骸腐爛するに及ぶも白骨を収むる人なかりきといふ。
見よ、頭なき其の
骸、金鎧一縮して戟を横へ、片手を擧げつゝ馬に跨り、砂煙を拂つてトツ/\と陣に還る。
是を以て、肉緩み、皮慢に、筋
骸相束ねず、ほゞ慷慨激昂の氣なし。