但し、
お袋が今まで通り内証で仕送りをしてくれる筈ですから、別に慌てることもないわけです。
亮太郎 だから不断さう言つてるぢやないか——
お袋は、僕の言ふことならなんでも聴く。
酒巻 僕んとこは、
お袋が海は嫌ひなんだから、駄目だ。
あそこは
お袋一人で、財産もなし、兄哥が取つてくるだけぢや、どうにもやつて行けないと云ふので、しかたがなしに、あゝやつて他人の中へ働きに行くんだ。
だから、
お袋さんと話し、喜平さんと一二杯お酒も飲み合ひ、喜平さんの仙台二高時代の話なぞもきいた、それからなんだ。
唯親父だの
お袋だのの稽古してゐるのを聞き覚えたのである。
だから、
お袋さんと話し、喜平さんと一二杯お酒も飮み合ひ、喜平さんの仙臺二高時代の話なぞもきいた、それからなんだ。
今は亡き、その
お袋というのは官吏の細君で、ひどく気だての優しい女であったが、然るべく赤ん坊に洗礼を施こそうと考えた。