口のなかでとけてしまふものはアイスクリームやシヨートケーキもあるけれど、あの甘い
さわやかな味が水のやうに流れてしまふことがはかない気持になる。
どこも、かしこも、
さわやかで、明るくて、静かなはずである。
——立騷いだ後の和やかに沈んだ官能(耳)が一層澄んでその
さわやかな雨滴の音が頭の底まで泌みるやうな冷快な感じがして來た。
御心のつきて遊ばされた事ではないので御心が
さわやかでなく、御供なんかも一寸もめし上らずよくも御寝遊ばされないほどであった。
秋近き空の色、照りつける三時過ぎの強き日光、すこぶるあついけれども、空気はおのずから澄み渡って、
さわやかな風のそよぎがはなはだ心持ちがよい。
電車は、黒い割引の札をぶらさげて、
さわやかなベルの音をひびかせながら走っていました。
残暑がすぎ、凉風が
さわやかに落葉をさそう頃になると、きまって思い出すことがある。
さわやかにもたげた頭からは黄金の髪が肩まで垂れて左の手を帯刀のつかに置いて屹としたすがたで町を見下しています。
樹々は果実の重みにたわみ、雲は
さわやかな雨に充ちるときに沈降する。