目先の変った新趣向の旅館をひらいてお金を
もうけたい一念じゃないか。
後日完全無欠の焼け野原となり、
もうけたのは町会長とか、そういう連中で、疎開でねじ倒した材木だけ焼ないのがあったから、無断チャクフクして旬日ならずして新築した。
その妹のお道というのは、四年前に小石川西江戸川端の小幡伊織という旗本の屋敷へ縁付いて、お春という今年三つの娘まで
もうけた。
これだけのお金を
もうけるのに、みんなずいぶん苦労したんだもの。
おまけに主人が
もうけたものをお嫁さんが滅茶に使ってしまうので、いつも貧乏していなければなりませんでした。