うす暗い
カンテラの灯の前に立って、その縁日玩具をうろうろと猟っていた少年時代を思い出すと、涙ぐましいほどに懐しく思われます。
家に依ては、店頭にも旧式の
カンテラを用いていたのもある。
十時に、再び
カンテラを淵の面へ差して魚の姿を眺めると、やはり水の中層に静止している。
振り動かす
カンテラの火の尾をひくような、間のびした声で、駅の名を称んでいた。
それでもまだ広小路には夜空にぼうぼうと
カンテラかアセチレンガスか、そんなものをとぼして、ゴム管の蓄音器屋などが店をしまはずにゐた。
細君は
カンテキでも取りに行くのであろう、防空壕の中へはいり掛けたので、私はあわてて停めて、そして帰ろうとすると、他アやんは、
妙な時刻に着いたものだと、しょんぼり佇んでいると、
カンテラを振りまわしながら眠ったく駅の名をよんでいた駅員が、いきなり私の手から切符をひったくった。
すると若い土工が一人、穴の中から半身を露したまま、
カンテラを側へのけてくれた。