私はこの小都市に住んで、年に二度ぐらいしか上京しないが、日々の読み物、そして心の赴く物は人の世の
中心的なもの、本質的なものからそれることはできない。
その代りに幸福なる批評家のやうに、彼自身の色盲には頓着せず、「歌は到底文壇の
中心的勢力にはなり得ない」などと高を括つてゐたことは確かである。
わが新劇史に輝く珠玉「おふくろ」の作者、多くの新劇団体の
中心的指導者、そして特に俳優教育に情熱を傾けつつある同君の、きわめて率直な感想をきくことができた。
つまり、主題の普遍性、人物の類型ならざる典型、よく調べられた白などを二三の
中心的な俳優が、殆ど完璧な「現代的演技」をもつて見物の前へ押し出してゐた。
西洋でも、それだけの期間には、実際、
中心的な動き方はしてゐないのだから。
それも酒で体が利かないと見えて、時々はただ、
中心を失って舷から落ちるのを防ぐために、手足を動かしているとしか、思われない事がある。
精神的な苦痛のために——死の恐怖を
中心として、目まぐるしい感情の変化のために、泣き喚いていたのである。
あゝ孤独よ! 彼は自ら求めて社会の外を歩みながらも、
中心実に孤独の感に堪えなかつた。
権勢摂※の家を凌ぎ、一門悉、青紫に列るの横暴を恣にせる平氏の
中心的人物としての入道相国を見たり。
権勢摂※の家を凌ぎ、一門悉、青紫に列るの横暴を恣にせる平氏の
中心的人物としての入道相国を見たり。