即ち麻布六本木に西国某藩の上屋敷があって、ここに先殿のお部屋様が隠居所として住って居られたが、幾年来別に変った
事もなく、怪しい
事もなく、邸内無
事に暮していた。
積極的な用
事もなく、居殘つてゐるのだが、内心では早く歸つていゝ作をして驚かしてやり度く思つてゐる。
さう思へばさば/\して別の
事もなく普通の月日に戻り、毎日三時のお茶うけも待遠しいくらゐ待兼ねて頂きます。
「いや、自分は何も敵に捕へられた時、軍隊の
事情をいつては不可ぬ、拷問を堅忍して、秘密を守れといふ、訓令を請けた
事もなく、それを誓つた覚もないです。
そうすれば、もう針の山へ追い上げられる
事もなくなれば、血の池に沈められる
事もある筈はございません。
その人の往来を、仕
事場の中から、何と云う
事もなく眺めていた、一人の青侍が、この時、ふと思いついたように、主の陶器師へ声をかけた。
こうして何
事もなく過ぎているうちに、思いもよらない
事件が出来して、檀家は勿論、世間の人々をもおどろかしたのである。
この
事件も単に不幸なる娘の死にとどまって、何
事もなく済んだのであるが、尾張屋の落雷に就いてこんな噂が伝えられた。