腹立ちまぎれに、百年の
仇敵を呪うようなことを呟いた。
彼はその身も数ヶ月以前までは学生の身分であつたことを物の見事に忘却し、京都の学生の横行闊歩を憎むこと、不倶戴天の
仇敵を見るやうである。
余の生活の全てに於て彼は又余の憎むべき
仇敵である。
一漁期に五千貫乃至一万貫もの漁があって、網漁師は福々だが、これを見て一本鈎の鯛釣り漁師は、カズラ網を
仇敵のように思うのだ。
昨日の敵と妥協否肝胆相照すのは日常茶飯事であり、
仇敵なるが故に一そう肝胆相照らし、忽ち二君に仕えたがるし、昨日の敵にも仕えたがる。
余の生活の全てに於て彼は又余の憎むべき
仇敵である。
その上、青木は雄吉のほとんど
仇敵に対するような、すさまじい目の光を見ると、心持瞳を伏せたまま近よった。
帰順、降参などとは思いも寄らぬことじゃ」頼母は恒太郎を、
仇敵のように睨み据えながら、怒鳴りつけた。
逃ぐる敵を逐ふは戦場に於ける勇者の恥辱なり、況して鉱毒被害民は警官の
仇敵に非るなり。
第一に自分の
仇敵のように思う叔父、それを中心にした忌わしい自分が進もうと思う道に立ちふさがる者ばかりだ。