私がフロオベエルにあきたらぬ最大の点は彼の思想の
低俗さと単調さである。
いったいに文学の反語性に味読の及ばぬ識見
低俗なヤカラが文学を批評するというのが間違っている。
美男子を愛すなんて
低俗で不純なことであり、高い恋愛はもつと精神的なものだと思つたのだ。
私はいつも理想をめざし、高貴な魂や善良な心を書かうとして出発しながら、今、私が現にあるだけの
低俗醜悪な魂や人間を書き上げてしまふことになる。
当時隆盛な左翼文学に就ては、芸術的に極めて
低俗なものであつたから全く魅力を覚えなかつた。