ただ一人南陽房という弟々子が彼に
傾倒して勉強したが、これも利発だったから、やがて諸学に通じ、法蓮房とともに未来の名僧と仰がれるようになった。
僕はあまり多く彼に
傾倒し、あまり多く彼の芸術に酔つてゐる。
わたしは、そのために、あらゆる精神的努力を
傾倒し尽した。
前者はアイルランド劇に注意を払つたであらう、後者は、ハウプトマンやシユニツツレルに
傾倒したであらう。
ところが、私は、幾度同じことを繰返しても、その都度、全く新奇なことにぶつかつたやうに思へて、全意識を
傾倒しなければならない。
そうして自己独得の芸術的感興を表現することに全精力を
傾倒するところの人だ。
長刀短褐、笑つて死生の間に立てる伊勢平氏の健児を中心として組織したる社会にして、是に至る、焉ぞ
傾倒を来さざるを得むや。
いやしくも文芸にたずさわる以上、だれでもぜひ一所懸命になってこれに全精神を
傾倒せねばだめであるとはいわない。
自負心の強いこの詩人にしてこの言をなした、もって
傾倒のほどが知られよう。