正面に安座まします人間大の黒い阿弥陀如来の
像は、和尚の差し出した蝋燭の灯に、一層いかめしく照し出された。
さうして、その三人が又、関帝廟に安置してある、泥塑の
像のやうに沈黙を守つてゐる。
夢窓国師が中興の開山で、開山堂に国師の
像が安置してあります。
それからずっと堂の奥に常燈明の油火が一つ、龕の中に佇んだ聖者の
像を照らしている。
殊にその女人
像は一面に埃におおわれたまま、ストオヴの前に横になっていた。
麻利耶観音と称するのは、切支丹宗門禁制時代の天主教徒が、屡聖母麻利耶の代りに礼拝した、多くは白磁の観音
像である。
舊記によると、佛
像や佛具を打砕いて、その丹がついたり、金銀の箔がついたりした木を、路ばたにつみ重ねて、薪の料に賣つてゐたと云ふ事である。
エエベルラインなどは御苦労にも「シルレルの頭蓋骨を見守れるゲエテ」とか何とか言ふ半身
像を作つた。
乾いたかすかな音が、そのたびごとに清逸の耳をかすめて、蝿の元いた位置に真白く光る
像が残った。
「ヒヤヒヤ、それだそれだ、大いに僕の意を得たりだ、中倉さん、全く僕の
像を彫ってもらいたいのです、かく申す『加と男』その人の
像を。