私は最も死を怖れる小心者でありながら、好奇心と共に遊ぶといふ大いなる誘惑を
却けることができなかつた。
例へば日本人が普通に使ふ言ひ廻しと云ふものを殊更それを俗な言ひ方として
却ける、避けると云ふやうなこと。
何でも天地開闢の頃おい、伊弉諾の尊は黄最津平阪に八つの雷を
却けるため、桃の実を礫に打ったという、——その神代の桃の実はこの木の枝になっていたのである。
何でも天地開闢の頃おい、伊弉諾の尊は黄最津平阪に八つの雷を
却けるため、桃の実を礫に打ったという、——その神代の桃の実はこの木の枝になっていたのである。
津崎左近は助太刀の請を
却けられると、二三日家に閉じこもっていた。
此は言うまでもなく、家の名が九鬼である事から、それによって縁起を祝って、家の名に関係のあるものを逐い
却ける様な事は一切しない事になったのでしょう。
芭蕉は北枝との問答の中に、「我句を人に説くは我頬がまちを人に云がごとし」と作品の自釈を
却けてゐる。
却てその中には、欧米各国の基督教的精神と、一致すべきものさへある。
予は今にして、予が数年来失
却したる我耶蘇基督に祈る。
而して嘗て屡※京童の嘲笑を蒙れる、布衣韋帯の高平太は、
却て彼等をして其足下に膝行せしめむとしたるにあらずや。