めいめい、
好み好みの場所に席を取って、鮨種子で融通して呉れるさしみや、酢のもので酒を飲むものもあるし、すぐ鮨に取りかかるものもある。
緊張の気分もやっと除れた私は、どこの土地へ行っても起るその土地の
好みの服装とか美人とかいうのはどういう風のものであろうかと、いつもの好奇心が湧いて来た。
家が呉服商であるから、着物に対する眼もこえていて、柄の
好みなども一流であった。
伝吉の父は伝三と云い、「酒を
好み、博奕を
好み、喧嘩口論を好」んだと云うから、まず一村の人々にはならずもの扱いをされていたらしい。
その頃、若殿様は大そう笙を御
好みで、遠縁の従兄に御当りなさる中御門の少納言に、御弟子入をなすっていらっしゃいました。
太郎は美くしい着物を着たお嫁さんをまた一だんと
好みませうから。
従つて、岐阜提灯をヴエランダにぶら下げたのも、先生の
好みと云ふよりは、寧、奥さんの日本趣味が、一端を現したものと見て、然る可きであらう。
秀林院様はよろづ南蛮渡りをお
好み遊ばされ候間、おん悦び斜めならず、わたくしも面目を施し候。
——僕は愉快になつたので、その書の持ち主へ手紙を書いて、歐洲近時の文壇にも、自分と同意見者のあるを
好みすと云つて遣つた。