また鼻から出たにしたところで、鼻先から一尺四、五
寸も前へ突出した食指の上へ、豆粒程の大さだけポタリと落ちる道理はないのだ。
陳は受話器を元の位置に戻すと、なぜか顔を曇らせながら、肥った指に燐
寸を摺って、啣えていた葉巻を吸い始めた。
しかし身の丈六尺五
寸、体重三十七貫と言うのですから、太刀山にも負けない大男だったのです。
丈でございますか? 丈は四
寸もございましたか? ——何しろ沙門の事でございますから、その辺ははっきり存じません。
しかし何をどうしても、鼻は依然として、五六
寸の長さをぶらりと唇の上にぶら下げているではないか。
私が再こう念を押すと、田代君は燐
寸の火をおもむろにパイプへ移しながら、
私は遠慮なく葉巻を一本取って、燐
寸の火をうつしながら、
所が生憎その隣の卓子では、煽風機が勢いよく廻っているものだから、燐
寸の火はそこまで届かない内に、いつも風に消されてしまう。