詩語と詩語でない言葉との
差別は勿論事実上ぼんやりしてゐる。
これに反して山を(高低の
差別はあるにもせよ)未だ生れてから見たことがないという人は、盲目でない限りは、殆んどないようである。
ただK君と違うのは、——僕はいつも小説などを読むと、二人の男性を
差別するために一人を肥った男にすれば、一人を瘠せた男にするのをちょっと滑稽に思っています。
であるから、彫刻家の立場になると、美人を彫刻するのも、勞働者を彫刻するのも、其苦心に於いては、毫も
差別のあるべき筈はない。
そこで自分は聊かそれらの士と共に、真贋の
差別に煩はされない清興の存在を主張したかつたから、ここにわざわざ以上の饒舌を活字にする事を敢てした。
ただし、いったんこの土地を共有した以上は、かかる
差別は消滅して、ともに平等の立場に立つのだということを覚悟してもらわねばなりません。
しかしこれから若く成って行くのか、それとも老境に向っているのか、その
差別のつかないような人で、気象の壮んなことは壮年に劣らなかった。
夫婦親子の関係も同じ理由で、そこに争われない
差別があるであろう。
少しも眠れなかったごとく思われたけれど、一睡の夢の間にも、豪雨の音声におびえていたのだから、もとより夢か現かの
差別は判らないのである。