お米もなんだか不安に思われたので、七つ(午後四時)過ぎまで一緒に
待ち暮らしていると、お時は元気のない顔をしてとぼとぼと帰って来た。
神山甚兵衛も、出陣以来、
待ちに待った日にあうことを喜んだ。
店員はほかにも四五人、金庫の前や神棚の下に、主人を送り出すと云うよりは、むしろ主人の出て行くのを
待ちでもするような顔をしていた。
ちょうどあの尾生が薄暮の橋の下で、永久に来ない恋人をいつまでも
待ち暮したように。
自分たち三年級の生徒たちは、新しい教師を迎えると云う好奇心に圧迫されて、廊下に先生の靴音が響いた時から、いつになくひっそりと授業の始まるのを
待ちうけていた。
では「さまよえる猶太人」とは何かと云うと、これはイエス・クリストの呪を負って、最後の審判の来る日を
待ちながら、永久に漂浪を続けている猶太人の事である。
どうやら、そのおういが、自分たちふたりへ呼びかけているようでしたから、ふた足み足近づいて
待ち迎えながら顔を見定めると、だれでもないご番所の小者です。
上戸は酒とさかなの買い出しに、下戸はのり巻き、みたらし、はぎのもちと、それぞれあすのお弁当をととのえて、夜のあけるのを
待ちました。
「いや、
待ちましたぞ、八時からここに来て待っておった。
私はかすかな心の寛ぎを感じながら、後の窓枠へ頭をもたせて、眼の前の停車場がずるずると後ずさりを始めるのを待つともなく
待ちかまへてゐた。