それというのが、時節柄暑さのため、
恐しい悪い病が流行って、先に通った辻などという村は、から一面に石灰だらけじゃあるまいか。
——この変化は己の欲望にとって、確かに
恐しい打撃だった。
その音が煮えくり返るような周囲の騒ぎの中に、
恐しくかんと冴え渡って、磨いた鉄の冷かな臭を、一度に鋭く鼻の孔の中へ送りこんだ。
※陀多はこれを見ると、驚いたのと
恐しいのとで、しばらくはただ、莫迦のように大きな口を開いたまま、眼ばかり動かして居りました。
しかしその画の中に
恐しい力が潜んでいる事は、見ているに従って分って来た。
しかもその鼻の先が、まるで蜂にでも刺されたかと思うくらい、年が年中
恐しくまっ赤なのでございます。
いや、嘗つては、長崎の町にはびこつた、
恐しい熱病にとりつかれて、七日七夜の間、道ばたに伏しまろんでは、苦み悶えたとも申す事でござる。
此段御承引無之に於ては、仮令、医は仁術なりと申し候へども、神仏の冥罰も
恐しく候へば、検脈の儀平に御断り申候。
宗「これは
恐入ります、何か足に引掛りましたから一寸」