飛行機万能の現代では、航空機の前に未踏地はなし——とまでいわれるのに、なぜ悪魔の尿溜だけには敗退したか?
悪気流か? それも一因でしょう。
一体、桃には、魔除け・
悪気ばらひの力があるものと信ぜられて来てゐる。
家にいるときも慶四郎は
悪気もなくよく突飛なことをする男だった。
余程肚の中がむしゃくしゃして居て、
悪気が噴出したがっていたのであろう。
が、これは眼の小さい、鼻の上を向いた、どこかひょうきんな所のある老人で、顔つきにも容子にも、
悪気らしいものは、微塵もない。
私は又、其点に気が付かなかつたもんですから……』と、孝子は少しきまり
悪気にして、其児の名を別の帳簿に書入れる。