そして鳥を
持上げて傷口を調べ、ほんとうにこれつぱちか出ないんだわと、また膝へ載せて、奇麗な鳥だわ、それにちつとも怖くないのねと男の顔を媚るやうに見上げた。
面白ずくに三馬や京伝や其磧や西鶴を偉人のように
持上げても、内心ではこの輩が堂々たる国学または儒林の先賢と肩を列べる資格があるとは少しも思っていなかった。
しかしこうして飯を食うと云う事は、
持上げている弟子にとっても、持上げられている内供にとっても、決して容易な事ではない。
森君は往来にしゃがんで犬を抱えるようにして、びっこを引いている脚を
持上げて、丁寧に調べた。