男女
教員の風儀だとか吝嗇とか不勤勉といふことが村人の眼にあまるのである。
だから、実習の畑へ行くには鈴木
教員の受け持っている教室の前を通らなければならなかった。
程もあらせず、……廊下を急いで、もっとも授業中の遠慮、静に
教員控所の板戸の前へ敷居越に髯面……というが頤頬などに貯えたわけではない。
「夜は夜で、夜業もしねで、
教員の試験を受けっとかなんとかぬかして、この夜短かい時に、いつまでも起きてがって、朝は、太陽が小午になっても寝くさってがる。
軽部は大阪天王寺第×小学校の
教員、出世がこの男の固着観念で、若い身空で浄瑠璃など習っていたが、むろん浄瑠璃ぐるいの校長に取りいるためだった。
もう一人の福富といふのは女
教員だから、自然と宿直を免れてゐるのである。