最初入学した専門学校を退学されて、行きどころもなくぶらぶらと半年ばかりの
月日を過さなければならなかった時には、どんなにあの建物のありがたさが分かっただろう。
「それがそうでなかったら、私だって、とうの昔にもっと好い
月日があったんです。
赤穂の城を退去して以来、二年に近い
月日を、如何に彼は焦慮と画策との中に、費した事であろう。
男は、女が男の遠く去つたあとの寂寞、男が遠隔の地で長の
月日(男は三ヶ年行つて居なければなりませんでした。
かくて若き夫婦の幸しき
月日は夢よりも淡く過ぎたり。
圭一郎は遠いY縣の田舍に妻子を殘して千登世と駈落ちしてから四ヶ月の
月日が經つた。
——五年という
月日は長いが、すべてこれらの音の世界が残されている限りは、俺も発狂することもないだろう、などと太田は時折思ってみるのであった。