出来るだけ我儘をさして呉れる男か、それとも絶対的に
服従させられる強い男とならばね。
こうなればあらゆる商売のように、所詮持たぬものは持ったものの意志に
服従するばかりである。
秀吉は此一円を、始め小西行長に属せしめたが、郷士土民はよく豊臣の制令に
服従した。
強者に対する盲目の絶対の
服従、これが奴隷制度の生んだ一大道徳律である。
被征服者はまた、仕方なしに
服従しながらも、征服者の暴力以外のいっさいのものを認めない。
服従と自己抑制とは時として人間の美徳であるけれども、人生を司配すること、この自由に対する慾望ばかり強くして大なるはない。
人は、自分が従来
服従し来ったところのものに対して或る反抗を起さねばならぬような境地(と私は言いたい。