かづらには、ひかげのかづら・まさきのかづらが古くからあり、神事に仕へる人の纏きつける草や
柔い木の枝などで、此が後のかもじとなるのである。
その眼は大きいが
柔い疲れが下瞼の飾のような影になって居る。
掌の
柔い肉附きに、さら/\とした砂のやうな花の粒が、一重に薄く触れた。
午頃の蔭もささぬ柳の葉に、ふわふわと
柔い風が懸る。
祝儀らしい真似もしない悲しさには、
柔い粥とも誂えかねて、朝立った福井の旅籠で、むれ際の飯を少しばかり。
優美で
柔い京都弁よりも、下品でどぎつい大阪弁の方が、私には魅力があるのだ。
またスキー・デポから唐沢小屋まで
柔い雪の中を頑張って歩いたので踵を痛め、それが冷えたのか痛くなり一カ月ほど癒らなかった。
香の高い花は遠のむかしに散つて、今は
柔い青いいろの実を沢山につけてゐる。