元大臣が天プラ御殿の主人となり、かねて
気心知ったる官僚高官がヤミ天をおあがりになる。
ただ、交際ぎらいで、もっとも
気心の知れた人とはよく会うが、一面識もない訪客に会うのがキライなのである。
長年連添って、
気心も、羽織も、帯も打解けたものにだってちょっとあるまい。
その上、ふだんはむつつりしてゐるかと思ふと、案外、
気心の知れた滞在客などには、馬鹿丁寧な切口上で、聞きたくもない世間話をしかけることがある。
誰か
気心の知れたものなら、半分住はせてやつてもよいといふ妻の意見もあるのだが、彼は、周囲の例から同居生活の不成功を数へあげて反対した。
供のシナ人は堀部君の店に長く奉公して、
気心のよく知れている正直な青年であった。
が、明日の糧にも
気心を配る女房の顔を見れば、釜貞も人間、只暗澹として首を俯する他はなかつた。