量の増加につれて、主義、理想、正義等は悉く多数者の為に
没却せられてしまふ。
或は又個性及び個人の特長を
没却するといふことでもない。
このことは、吉田内閣のごとく、その主体性を
没却せる、アメリカ追従外交政策によっては断じて打開ができないのであります。
内界に鑿入する事深くして、外界の地層を
没却するは自然なり。
いわゆる「寂び」というような偶然的な属性を除き去っても、なおこれらのものがその芸術的価値において、
没却すべからざる特質を有しているからである。
戦争をしている国民が、より多く自国の国力に適合する平和の為という目的を
没却して、戦争その物に熱中する態度も、その一つである。