「浮きさ」の例文

「浮きさ」の書籍での例文

夏が来て、あのうらうらと浮く綿のやうな雲を見ると、山岳へ浸らずにはゐられない放浪癖を、凡太は所有してゐた。

黒谷村

坂口安吾

初夏もすぎて、うらうらと雲峰の浮く季節になつた。

逃げたい心

坂口安吾

絶えず続いて、音色は替っても、囃子は留まらず、行交う船脚は水に流れ、蜘蛛手に、角ぐむ蘆の根を潜って、消えるかとすれば、ふわふわと浮く。

陽炎座

泉鏡花

青銀色の、鱗の底から光る薄墨ぼかしの紫は、瓔珞の面に浮く艶やかに受ける印象と同じだ。

雪代山女魚

佐藤垢石

溜ってぼろ布のように浮く塵芥に抵抗しながら鍋膏薬の使いからしが流されて来た。

豆腐買い

岡本かの子

人を押付けがましいにおいを立て、脂がぎろぎろ光って浮く精力なんというものほど下品なものはない。

家霊

岡本かの子

と私は、暗がりをもっけの幸いにして、自分でも歯の浮くような饒舌をふるった。

ゴールデン・バット事件

海野十三

白樺が闇に浮く路を、黙って歩くと、いい得ぬ思いが胸にわく。

山と雪の日記

板倉勝宣

立ちならんだ町家の間を、流れるともなく流れる川の水さへ、今日はぼんやりと光沢を消して、その水に浮く葱の屑も、気のせゐか青い色が冷たくない。

枯野抄

芥川竜之介

「脚に力が無いので、身體が浮くやうで氣持がわるい」と、父は子供のやうに浴槽の縁に掴まりながら、頼りなげな表情をした。

蠢く者

葛西善蔵

「浮きさ」のオンラインでの例文

まさか浮くとは思わなかったので驚いた。

セナ

実家近くのアダみとならホテルに泊まらなくていいから遠征費浮くし。

宮井

だからなのか、コントの世界に入ってもキャラクターの台詞が浮くことなく妙な信憑性を持って伝わってくる。

ふぬけテレビかじりつき

宙に浮くその姿が会議室内に影絵となって落ちた。

ディッグ・Ａ

そういう世間から浮くファッションというのは、気合いがいるねんな。

のりこ

ニューヨークでは布マスク着用率が高くてマスクの色も多様なので、黒やネイビーのエアリズムマスクでも「浮く」ことはありません。

飛行機が浮くための形状なんて、普通の方は当然知らないじゃないですか。

株式会社メルタ

　結構、お金だけでも浮くんじゃないのかな。

ツヅラネコ

ごめんね』　幼い気配は月の額の陰影に“祝福”を置くと、月の左隣に居住まいを正し、月の胸元に浮くかけらの影をつまんでいく。

七辻／辻風（辻）

2週間くらいで浮くというレビューを見たのですが、上からジェル塗ったらもうちょっと持つんじゃない？と思いながら。

松下史枝

浮きさの例文

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「浮きさ」の他の表現

「浮きさ」の関連語句

浮きさ の例文

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