時代により、又場所によつて、絶えず
浮動し、漂流してゐるのである。
日本の唯今までの辞書や註釈書が、どの時代に通じても数個の意義に共通し、其用語例の間を
浮動して居るもの、と見て居るやり口に酷似して居る。
詩味必ずしも豊かとは云ひ難きも、屋上の風物をつなぎ合せ、都会生活の
浮動的断面を見せたところ、気の利きたる思ひつきなり。
黒地に渦巻く水流と
浮動する落花とたなびく雲のたたずまいをあしらい、その表面へ大きく草の葉や小鳥を黄に染めぬいたその模様が、眠っても覚めてもちらついていた。
灰色の霧の一団又一団、忽ち現はれ忽ち消え、或は命あるものの如く黙々として
浮動して居る。