一昨日の晩宵の口に、その松のうらおもてに、ちらちら灯が見えたのを、
海浜の別荘で花火を焚くのだといい、否、狐火だともいった。
大きな松林が砂地の上に並んでゐる
海浜に近い所であつたが、宿は安宿で、私に当てがはれた陰気な部屋には、床に粗末な軸物が懸かつてゐた。
先ず、急を要することは、全国の風光明媚なる高原に、
海浜に、幾千万の精神病院をつくることである。
其上、気づくか気づかないかの違ひだけで、物音もない
海浜に、ほうとして、暮しつゞけてゐる人々が、まだ其上幾万か生きてゐる。
海浜に浜小屋というもの、東京の長家めきて一列に建てられたるを初めて見たり。
その夏は、海岸林間学校が相模湾の、とある
海浜にひらかれていたので、柿丘夫妻は共にその土地に仮泊して、子供たちの面倒をみていた。
同人雑誌「青空」では飯島正氏の「
海浜挿話」を読んだが、活字が悪いので印象をめちや/\にされた。
彼女は百姓の育ちであつたので青菜類をこのんだし、俺は
海浜に育つたので魚類が好きであつた。