そしてそれに伴ってくるものは絶望ではなくていつでも
焦慮でした。
山又山の峯の重なりを望むときの翁は、何となく
焦慮を感じた。
しかもその疑問は、一種の淋しさ、或は
焦慮とでもいふやうな感情を伴って、私の気持を妙に暗くさへした。
受取人の苅谷勘一郎は
焦慮熟考の末、一つの成案を得た。
この不安
焦慮は、煎じつめると、日本といふ国はこれでいいのだらうかといふことである。
戦敗国の悲しみも
焦慮も、往き合ふ人々の表情からは読むことができない。
赤穂の城を退去して以来、二年に近い月日を、如何に彼は
焦慮と画策との中に、費した事であろう。
捜査の苦心、証拠蒐集の不備の為の
焦慮、当時の世論の囂々たる毀誉褒貶の声、呪の手紙、そんなものが可成り彼を苦しめた。
そして裡に住むべきところをなくした魂は、常に外界へ逃れよう逃れようと
焦慮っていた。