一、だし昆布 水の豊かに入った鍋の底に一、二枚敷いて、その上に豆腐を入れて
煮る。
それをいつまでも入れておいて、クタクタ
煮るのではろくなだしは出ず、かえって味をそこなうばかりである。
半分づつに大きく切つて甘く
煮ることもあつたが、天津のなまのものに砂糖と牛乳がかかるとその方が味が柔らかく食べられる。
米一合に小さいきやべつならば一つ、大きいのならば半分ぐらゐ、こまかくきざんで米と一しよにぐたぐた
煮ると、米ときやべつがすつかり一つにとけ合つてしまふ。
ごりの佃煮とは要するに、高いごりを生醤油で
煮るのである。
または関西ものの「ちりめんじゃこ」をいっしょに
煮るのもいい。
割烹というのは、切るとか
煮るとかいうのみのことで、食物の理を料るとはいいにくい。
その頃の酒品の宜しと思えるは、先考は物を
煮るにいたく美淋酒を厭われ、常に剣菱を鍋の中に入れ沸かし、火をその中へ投ずれば忽ち燃ゆ。
主人に説を聞くと、このすっぽんは豊前国駅館川の産で、
煮るとき塩と醤油の他、何の調味料も加えなかったのであるという。
「シェクスピアのマクベス劇で、三人の妖婆が魔薬を
煮るところは可なり恐しい思いをさせられます。