我等の中優れたもの程——運命の企てを知り抜いてゐると思はれる癖に——死に打勝たんとする一念に
熱中してゐるやうに見える。
少年は、来年は高校の試験を受けなくてはならないんだが、その準備はそっちのけにして、受信機などの設計と組立と、そして受信とに
熱中している。
だがたいへん話に
熱中していると見え、路傍に紳士が立っているのにも気づかぬらしく、通りすぎようとした。
彼等はもうその時には、みんな河原の水際により集まって、美しい天の安河の流れを飛び越えるのに
熱中していた。
私には、どうも絵以外のことですと、どうせ余技にすぎないからという気がして、打ち込んで
熱中する気になれない性分があるようです。
就中蒐集と云ふことには小学校に通つてゐた頃、昆虫の標本を集めた以外に未嘗
熱中したことはない。
ちょうど、強健な人が筋肉を働かせる運動を喜んで自分の肉体的能力を誇るのと同じように、分析家はものごとを解き明かす知的活動に
熱中する。
ルグランは例の
熱中する発作——発作とでも言わなければほかになんと言おう? ——に罹っていた。
戦争をしている国民が、より多く自国の国力に適合する平和の為という目的を没却して、戦争その物に
熱中する態度も、その一つである。