牡丹の大株にも見紛ふ、この芍薬は周囲の平板な自然とは、まるで調子が違つてゐて、
由緒あり気な妖麗な円光を昼の光の中に幻出しつゝ浮世離れて咲いてゐた。
だから此入訣も呑み込まないで、むやみと奥在所の
由緒書きを、故意から出た山人のほら話と、きめてかゝつてはならないのである。
塚はこの庄から十里(六丁一里)ほどの西に在って、非常に高く、大きく築かれているのを見ると、よほど
由緒のあるものに相違ありません。
こういう
由緒を簡単に、主人は前の俥から話し送って呉れる。
君はそういう訳で歩いているなら、これこれの処にこういう寺がある、
由緒は良くても今は貧乏寺だが、その寺の境内に小さな滝があって、その滝の水は無類の霊泉である。
ただ日朗上人の御木像があるとか云う、相応に
由緒のある寺だそうです。
時光寺はあまり大きい寺ではないが、
由緒のある寺で、その寺格も低くなかった。
隣村の我々などは、さうした
由緒のないことを肩身狭く感じた事さへある。
神、人に憑つて、自身の來歴を述べ、種族の歴史・土地の
由緒などを陳べる。