それから私は、あの空から現れて、静に其処此処をさまよひ歩く、丈の高い、腕の
白い、女子たちも怖うございます。
)垢の下にも色の
白い、始終糸のように目を細めた、妙にもの優しい女である。
「和田の乗ったのは
白い木馬、僕の乗ったのは赤い木馬なんだが、楽隊と一しょにまわり出された時には、どうなる事かと思ったね。
それは
白い西洋封筒に、タイプライタアで宛名を打った、格別普通の商用書簡と、変る所のない手紙であった。
と、尾生の鼻を掠めて、鱸らしい魚が一匹、ひらりと
白い腹を飜した。
札幌ビールの煉瓦壁のつきる所から、土手の上をずっと向うまで、煤けた、うす
白いものが、重そうにつづいているのは、丁度、今が盛りの桜である。
渡左衛門尉と云う名は、今度の事に就いて知ったのだが、男にしては柔しすぎる、色の
白い顔を見覚えたのは、いつの事だかわからない。
それから何故か思ひついたやうに、
白い襟飾へ手をやつて見て、又菊の中を忙しく玄関の方へ下りて行つた。