実に見渡す限り磊々塁々たる
石塊の山野のみで、聞ゆるものは鳥の鳴く音すらなく満目ただ荒涼、宛然話しに聞いている黄泉の国を目のあたり見る心地である。
雷がごろ/\鳴るやうに威嚇して歩くからだともいふが、事実はさうでなく、
石塊がごろ/\してゐるやうな生活をしてゐる者、といふ意味だと思ふ。
紳士は、めったに人の通らない、青田の中の細道を歩いて、右を見たり、左を見たりしながら、ときどき、立ち止まっては、くつの先で
石塊を転がしたりしていました。
まりは、
石塊の上をころげたり、土の上を走ったりしました。
崖の中腹には、小使の音吉が弟を連れて来て、道をつくるやら
石塊を片附けるやらしていた。
そこは畑にはなつてゐたが、所々に、
石塊が、赤土や砂と一緒にムキ出しにころがつてゐた。