まったくの話、この子は、
石ころのようにちいさく、まるっこいので、つぶ、つぶとよばれている、たにしの子であったのです。
といいながら、ほりはじめましたが、ほっても、ほっても出てくるものは、
石ころやかわらのかけらばかりでした。
やがて私達は
石ころの多い代赭色の、美しい岬の坂道にかかった。
路ばたに転がつてゐる
石ころにさへ、「いはれ」があるのに驚いた。
ぬかるみを飛び越え、
石ころを蹴散らし、往来どめの縄を擦り抜け、五味ための箱を引っくり返し、振り向きもせずに逃げ続けました。
何とか男爵別荘、何々の宮家別邸、缶詰に
石ころを入れた有名な奴の別荘などが湖畔に建っていた。
親の乳を追うて僕等の馬について來た小馬(三ヶ月)は、或る曲り角で
石ころに乗つて倒れ、すんでのことで谷底へころげ込むところであつた。
石ころを二つ三つよごれた靴で蹴とばしているうちにしみじみ、
馬が少し早くなると(早くするのだ)逃亡者はでんぐり返って、そのまま
石ころだらけの山途を引きずられた。
要はつまらない
石ころや紙に人の心が美しく働きかけて、本当の宝玉は現れはしないか。