だが彼と僕とは、所属の会社を異にしているので、はっきりいえば
競争者であり、もっとはっきりいうと敵手である。
が、それかといって、撮る方は大事な職業で、ことに社と社との
競争の激しいこの頃ですから、他社に少しでも写真が劣ると大変ですから、皆血眼になっているのです。
私達は
競争で大文字の千字文から、しまひには手に余るやうな太い筆を持つて旗や幟の字まで書いたりした。
人間の気が短くなって来たから、誰も彼も
競争で早く早くとあせるんですね。
「ふん、そんならお前とわたしと、どちらが早く少女をもらうか
競争をしよう。
そこで兄は、さきの妻のトシエと、笹の刈株で足に踏抜きをこしらえ、臑をすりむきなどして、ざれついたり、甘い喧嘩をしたり、蕨をつむ
競争をしたりしていた。
妙なものでこう決定ると、サアこれからは長谷川と高山の
競争だ、お梅さんは何方の物になるだろうと、大声で喋舌る馬面の若い連中も出て来た。
明日の授受が済むまでは、縦令永年見慣れて来た早田でも、事業のうえ、
競争者の手先と思わなければならぬという意識が、父の胸にはわだかまっているのだ。