私は、当日、小作の挿画のために、場所の実写を誂えるのに同行して、麻布我善坊から、狸穴辺——化けるのかと、すぐまたおなかまから
苦情が出そうである。
日本一とまではいくまいが、少なくとも関東一くらいに誇っても、外から
苦情は出なかったかも知れない。
ところが、そのアントニオは、空虚の棺桶を前にしては、一向力も感じも出てこないため、どうしても熱弁がふるえないという
苦情を申立てた。
こうなると、
苦情の理由が立派に成り立って、近所からたびたびねじ込まれた。
これには大庭家でも大分
苦情があった、殊にお徳は盗棒の入口を造えるようなものだと主張した。
かの夫妻未だ左したる困厄には陥らねど、思はしからぬが
苦情の元なれば、時として夫婦顔を赤めるなどの事もありしとぞ。
正當出身の宣贊舍人は之で得心したが、今度は招安出身の新宣贊舍人の
苦情で、政府はその處置に困惑したといふ。
サテ、コウイウ国ガラデアツテミレバ、タマタマ私ガ少シクライ畠チガイノコトニ口出シヲシタトコロデメツタニ
苦情ヲイワレル筋合イハナイハズデアル。
