かかる俗伝は斎瓮土器等を
蔵する塚穴につきて往々存するもので、本誌にも掲載してある報告中に鳥取県にも同一の伝説を伝えた場所のあることを述べている。
古い錦絵の包
蔵した情調は音楽の如く散歩する人の心を襲ふ。
一度は彼も所
蔵したことのある本であるが、出征中戦火でキレイに蔵書を焼き払ってしまった。
後代の批判にして誤らず、普遍の美にして存するとするも、書を名山に
蔵する底の事は、私の為すべき限りではない。
されど小児の時余の尤もおそれたるは父と家に
蔵する鍾馗の画像なりしとぞ。
が、垂仁朝の貉は、ただ肚裡に明珠を
蔵しただけで、後世の貉の如く変化自在を極めた訳ではない。
が、彼等も一瞬の後には、また以前の沈黙に——敵意を
蔵した沈黙に還らなければならない事が出来た。
神出鬼没の雲の動作程、美と不可知の力を
蔵するものは他にあるまい。
志賀直哉氏の
蔵する宋画に、蓮花と鷺とを描いたのがある。