そして、湿っぽい林道の両側には熊笹の
藪が高くなり、熊笹の間からは闊葉樹が群立して原生樹林帯はしだいに奥暗くなっていった。
こうしてひと月あまりを経たるのち、百里(六丁一里)ほどを隔てた竹
藪で妻の繍履の片足を見付け出した。
崖の根を固めている一帯の竹
藪の蔭から、じめじめした草叢があって、晩咲きの桜草や、早咲きの金蓮花が、小さい流れの岸まで、まだらに咲き続いている。
その帰り路、竹
藪のそばを通っているとね——あら、あれなんでしょう、ねえ東助さん。
雨が降っても、風が吹いても、川一つ隔てた
藪や林は、心細い響を立て易かった。
何しろ馬の通う路とは、
藪一つ隔たって居りますから。
路傍に
藪はあっても、竹を挫き、枝を折るほどの勢もないから、玉江の蘆は名のみ聞く、……湯のような浅沼の蘆を折取って、くるくるとまわしても、何、秋風が吹くものか。
——竹
藪を後にして建てた、藁葺きのあばら家だから、中は鼻がつかえるほど狭い。
しかし僕の小学時代にはまだ「大溝」に囲まれた、雑木林や竹
藪の多い封建時代の「お竹倉」だつた。
唐の中世まで人文未開の域であつた福建が、三四百年後の南宋時代になると、道學者の淵
藪となつた。