通商はしたいが、外
蛮の風を膝元に近づけたくないという神経は鎖国日本の特色で、下田選定はその神経のタマモノであった。
しかも諸公の為す所を見れば、諸公の簡を尊ぶこと、土
蛮の生殖器を尊ぶが如くなるは殆ど恐怖主義者と同一なり。
それに、今日の
蛮僧は、この頃、どこででも評判になつてゐる。
蛮地の生まれとはいいながら、自分の歳を知らないという。
昔、読んだスタンレーの探検記には、アフリカの
蛮地で兇猛なあり群に襲われることが書いてあった。
といわれ、はじめて気がついたように折竹をみると、色こそ、※※の※※のような夷
蛮と異らないが、どこかに影がうすれたような憔悴の色がある。
斯の如くにして今日の開化も昔日の
蛮野に異ならざるなり。
蛮野より文化に進みたるは左までの事にあらず、この至妙なる霊能霊神を以て遂には獣性を離れて、高尚なる真善美の理想境に進み入ること、豈望みなしとせんや。
然らば此のバアトンの訳本は、欧洲の天地を遠く離れて、而も瘴煙
蛮雨の中で生れたもので、恰もタイチに赴いたゴオガンの絵と好対照である。
右に依れば、里落命致し候は、私検脈後一時の間と相見え、巳の上刻には、篠既に乱心の体にて、娘死骸を掻き抱き、声高に何やら、
蛮音の経文読誦致し居りし由に御座候。