と莞爾した、その唇の紅を染めたように、酸漿を指に取って、
衣紋を軽く拊ちながら、
後毛もない結立ての島田髷、背高く見ゆる
衣紋つき、備わった品の可さ。
で、軽く
衣紋を圧え、痩せた膝で振り返ると、娘はもう、肩のあたりまで、階子段に白地の中形を沈めていた。
片手でちょっと
衣紋を直して、さて立ちながら一服吸いつけ、
かくて、霧たたば、月ささば、とおのづから
衣紋の直され候。
その冷雨に濡れながら、髪を乱し
衣紋を乱した、若い美しい狂人の娘が、田沼家の前を行ったり来たりしていた。
それからその又国芳の浮世絵は観世音菩薩の
衣紋などに西洋画風の描法を応用してゐたのも覚えてゐる。
と奧方
衣紋を合せて、序に下襦袢の白い襟と云ふ處を厭味に出して、咽喉元で一つ扱いたものなり。
が、ちよこ/\と
衣紋繕ひをして、其の車を尾けはじめる。