一体に小説という言葉は、すでに新しい言葉なので、はじめは
読本とか草双紙とか呼ばれていたものである。
いまの若い方々が習った書き方の手本や
読本には、もうそういう色合いはなくなっていたろうが、私の習った頃は文字ばかりである。
そのうちに女の児は算術を済まして、
読本を開いて、本に小さく鉛筆でつけてある仮名を皆消してしまいました。
昨日買っていただいた
読本の字引きが一番大切で、その次ぎに大切なのは帽子なんだから、僕は悲しくなり出しました。
洋食の食べかたなどと云うものは?——彼女はふと女学校の教科書にそんなことも書いてあったように感じ、早速用箪笥の抽斗から古い家政
読本を二冊出した。
底本の親本:「人生論
読本 第三巻 島崎藤村篇」角川書店
兄は開化人とでも申しませうか、英語の
読本を離したことのない政治好きの青年でございました。
そんな時、兄の修一はわざとらしい
読本の朗読で、学校では級長であつた。