「どうもそれだけでは、河内園長の生死について判断はいたしかねますが、お望みとあらば、もう少し
貴女様からも伺い、その上で他の方面も調べて見たいと思います」
「おお、なんと
貴女は、美女であることよ! 紹介状なんか見なくとも宜しい。
あと一週間して、もしか僕が
貴女の前に現れなかったら、僕のことは永劫に忘れて呉れ給え。
「これはどうも、
貴女の方へばかり、煙を吹きかけるようで……」
赫耀たる草や木や、孔雀の尾を宇宙に翳し、羅に尚ほ玉蟲の光を鏤むれば、松葉牡丹に青蜥蜴の潛むも、刺繍の帶にして、驕れる
貴女の裝を見る。
「別に何でもありませんが、一寸御注意までに申さうと思つて、今ね、
貴女が行らつしやらうと云ふ病院の途中ですがね。