ある日、梅田新道にある柳吉の店の前を通り掛ると、厚子を着た柳吉が丁稚相手に地方
送りの荷造りを監督していた。
平和工作を十分にして置いて、その下で吾々は楽しい時間を
送りたいんだ。
然し泥棒達は馬を追ふ事を知りませんでしたから、トムさんは三人の泥棒を馬車に乗せ自分が馬を追つて場末にある泥棒の家まで
送りとゞけました。
昼も夜も漫然と夢みがちな生活を
送りながら、ただ、何か来るべき不可思議なものばかりを待っている。
船頭は乗合一同にひどくあやまって、ともかく向う岸まで船を
送り着けた。
春の雷が鳴つてから俄に暖気を増し、さくら一盛り迎へ
送りして、今や風光る清明の季に入らうとしてゐる。
早速沼津在の農家に
送りて分娩を終らしめ、再び本園に連れ帰りしは、本年の一月なりき。
明子はやはり踊つてゐる友達の一人と眼を合はすと、互に愉快さうな頷きを忙しい中に
送り合つた。
九月七日——「昨日も今日も南風強く吹き雲を
送りつ雲を払いつ、雨降りみ降らずみ、日光雲間をもるるとき林影一時に煌めく、——」