『八犬伝』の終りに記されたのによると「
逆上口痛の患ひ起りしより、年五十に至りては、歯はみな年々にぬけて一枚もあらずなりぬ」とある。
殿「ハヽー少し
逆上して居るやうぢやから、カルメロを一分三厘にヤーラツパを五分調合して遣すから、小屋へ帰つて一日に三囘の割合で服薬いたすがよい。
ただもう
逆上して、一も二もなく虎の子をなくしてしまふ。
けれども、実際は狭量で、変質的に嫉妬深く、小さなことを根にもつて執拗に又
逆上的に復讐する男であつた。
町道場の槍術師範、六尺豊かの豪傑が
逆上して暴れだして道往く者を誰彼かまわず突き殺しはじめたことがある。
生き返る不安におびえるのか、
逆上するのか、メチャ/\に斬ったり突いたりするものだそうだ。
いかに智徳が高くともこの
逆上惑乱は防ぐことができないし、またそのために愛すべきところもあるのであろう。
所が、この
逆上では、登城の際、附合の諸大名、座席同列の旗本仲間へ、どんな無礼を働くか知れたものではない。
或は、日々の悪評に
逆上して、溜り切った欝憤を、舞台の上から劇評家達に浴せたのではないかとも考えられた。