碁の
達人が現れたといふので、夜になると親爺の碁敵がつめかけてくる。
然し、そのこととは別に私が面白いと思ふのは、八段ともあらう
達人が、端歩をついたといふことの衒気である。
然し、このオカミサンは、数ある
達人のうちでも一流の使い手で、女傑という感じであった。
津右衛門の棋力は旦那芸にあらず、実力五段充分と諸国の碁打に折紙づきの評判が二十年もつづいて、各家元の打手をのぞいて、田舎棋士の筆頭に押されている
達人であった。
武術か兵法かそういうものを、諸国を巡って
達人に従き、極めようとしている遊歴武士、——といったような姿であった。
実名船越重右衛門と云えば阿波の大守蜂須賀侯家中で勘定方をしていた人物、剣道無類の
達人である。
元々武芸の家柄である上に、生まれ付き弓矢の名人で、その上和歌の道にも心得があって、礼儀作法のいやしくない、いわば文武の
達人という評判の高い人だったのです。
「厳秘第一、こっそりお組頭に耳打ちしてな、足軽詰め所へ参らば水くぐりの
達人がおるに相違ない。
翌日は、フランス語の
達人と正宗氏などとともに出かけて、銀行の支配人に会うて一応談判はしたが、銀行の責任にはならないという結論になって引き退がったのです。