そのくせひどく感動しやすくなるもんだから、貴公のやうな
鈍愚利でも時あれば泌むやうに酒が恋しくなるかも知れん。
矢張
鈍勝ちと同じ努力や精進がなければならないので、玉磨かざればで素質の良い者が努力して初めて大成するのです。
今日になつて、書きはじめる為のぷらんを立てゝ見ると、何もかも、他人の説でも受けつぐ様な気分がするばかり、興味の
鈍つて了うてゐるのに気がついた。
我々
鈍漢が千言万言列べても要領を尽せない事を緑雨はただ一言で窮処に命中するような警句を吐いた。
左に推させ、耶と右へ、捻ぢ回したる打擂の本手に、さしも悍たる須本太牛は、
鈍や頑童の放下さるる猪児の似く地響して※と仰反り倒れけり——と描写している。
早く言へば、それがそんなに気にかけるほどの醜さとは言へない場合が一つ、それと、その醜さをそれほどとは感じない美意識の低さ、
鈍さを示す場合が一つ、とである。
当今の若い作家で、それぞれ新劇団に関係してゐる人々は、多少とも、かういふ眼附を自分の周囲に感じて、創作の手が
鈍つてゐることであらう。
まして柑子色の帽子や、椎
鈍の法衣なぞは、見慣れているだけに、有れども無きが如くである。
三十八年八月を以て戰爭が終結すると共に、社會主義者の氣勢は漸く
鈍つた。