さらに、青い背縞のある豺の新種を、まだ外国人のゆかぬ東北チベットの
鎖境——剽盗 Hsiancheng 族がはびこる一帯から持ちかえったのも彼だ。
玄関の障子に燈影の映しながら、格子は
鎖固めたるを、車夫は打叩きて、
俺の
鎖とみんなの
鎖とは、巧みにもつれ合いつなぎ合っている。
——大兵肥満で、容貌の醜かつた津藤は、五分月代に銀
鎖の懸守と云ふ姿で、平素は好んでめくら縞の着物に白木の三尺をしめてゐたと云ふ男である。
殊に色の白い男の方になると、こればかりは冷たさうな掛守りの銀
鎖もちらつく程、思入れ小弁慶の胸をひろげてゐた。
それに少しでも怠けていると、せっかく苦心して解いた
鎖が、自然とまた俺のからだに巻きついている。
——彼女との結合の絲が、煩はしい束縛から、闇地を曳きずる太い鐵
鎖とも、今はなつてゐるのではないかしら? 自分には分らない。
戦いは敗れ、国は削られ、国民の意気
鎖沈しなにごとにも手のつかざるときに、かかるときに国民の真の価値は判明するのであります。