その室は、毎朝氏の掃除にはなりますが、書籍や、作りかけの仕事などが、
雑然混然として居て一寸足の踏み所も無い様です。
若者たちの狂躁は
雑然騒然、体をなしていないが、まったく、熱帯の密林よりも原始的に見えてくるのは、なぜだろう。
仕事の性質でやむなく不規則
雑然としてをるけれども、本来は意外にキチョウメン、然し、どうも、まア、よさうや。
しかし、それが小説の支柱になっているかというと、そういうところも見当らなくて、由起さんの小説は甚しく感性的で、
雑然としているのである。
分類の基準は
雑然としておりますが、思いつくままに挙げて見ます。
一冊の写生帖には、
雑然として写生も縮図も前後なく描き込んである。
町全体がかもし出す
雑然としたものおとが、高くはないがどこか明るいひびきをもって、さかんな活動の一歩手前にある人間の動きを示していた。
家におった昔、何かにつけて遊んだ千菜畑は、
雑然として昔ながらの夏のさまで、何ともいいようなくなつかしい。
鼠色の壁と、不景気なガラス窓とに囲まれた、伽藍のような講堂には、何百人かの罹災民諸君が、
雑然として、憔悴した顔を並べていた。