敗戦のどさくさ以来、夏川はわざと故郷との
音信を断つてゐる。
……素足の白いのが、すらすらと黒繻子の上を辷れば、溝の流も清水の
音信。
その陽だまりは、山霊に心あって、一封のもみじの
音信を投げた、玉章のように見えた。
無事平和の春の日に友人の
音信を受取るということは、感じのよい事の一である。
ところが、今度の欧洲戦争がはじまつてから、ぷつつり
音信が絶えたと思つてゐると、例の欧洲からの交換船で送り帰されて来た。
其後も、月に一度、三月に二度と、一年半程の間は、誰へとも限らず、源助の
音信があつたものだ。
其後も、月に一度、三月に二度と、一年半程の間は、誰へとも限らず、源助の
音信があつたものだ。
軒端数分の間隙よりくゞり入るは、世の人の嫦娥とかあだなすなる天女なれども、我が意中人の
音信を伝へ入るゝことをなさねば、我は振りかへり見ることもせず。
返事も滅多に出さなかつたので、近頃妹の
音信もずゐぶん遠退いてゐた。
ひとり南天の實に色鳥の
音信を、窓晴るゝよ、と見れば、ちら/\と薄雪、淡雪。